コアラさんのブログ

アラサー会社員のダラっとした日常

西友のキッズランドに行く

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近所の西友の大型店舗の中にキッズランドというのがあり、遊具とかがあるプレイランド的なものを期待して2歳の娘を連れていくと、小さい子向けのゲームセンターだった。
折角なのでそこで少し遊んでいくことに。

ゲームセンター初体験の娘、興奮した様子で、プリクラ機を覗いたりマリオカートの座席に座ったりせわしなく動いた末、UFOキャッチャーの前で立ち止まる。

娘「アンパンマンだ!」

景品は小さめのアンパンマンのバッグに入った塗り絵セット。
アンパンマンも塗り絵も大好きな娘にはさぞ魅力的に見えたのであろう、景品をじっと見つめ動かなくなった。

私「…あれ欲しいの?」
娘「ウン!」

とりあえずやってみるか。
娘に100円を渡し投入させ、1回チャレンジするも取れず。
元々財布には100円玉は1枚しか入っていなかったので、残念ながらチャレンジ終了。

私「ごめん、ダメだったわ…」
娘「…」
私「他のところも見てみよう?」
娘「…!!」

なおも頑なに景品に熱視線を送る娘。
仕方がないので両替機に移動、1000円札を崩す。

とはいえあと1~2回で終わらせないとなぁ、と思っていると、娘、今度は両替機の近くのメダルゲームに釘付けに。
屋台の射的ゲームを模したそれは、メダルを入れてタイミングよくボタンを押すと画面の中の景品をゲットでき、その景品の大きさに応じてまたメダルをゲットできるらしい。
小学生低学年くらいの女の子が夢中で遊んでいる。

娘「ん!」
私「え、何?」
娘「…ん!んー!」

何かを伝えたい娘、言葉が出てこず、もどかしそうな顔をしている。
この顔どこかで見たなぁ…あ、シド・ビシャスだ。
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シド・ビシャス

シ「んー!!」
私「え、何々わかんない」

本当はわかっている。
ドラッグを求めるかの如く差し出されたシド・ビシャスの手は、先程100円を受け取った手と同じ形をしている。
彼女は“メダル”、“コイン”というワードが分からず、必死にジェスチャーで訴えているのだ。

遊ばせてやりたいが、彼女にはこのゲームは刺激が強すぎる。

一度ハマるとまだまだ我慢ができないお年頃の娘にとって、このゲームは恐らく「面白過ぎる」。
それこそドラッグのように止められず、財布が空になってもなおも遊びたいと泣き叫ぶ未来が見えている。

分からないふりを続けた結果、シドは不服そうな顔をしながらその場から離れた。
先程のUFOキャッチャーには向かわず、入口のところある大型のアンパンマンの乗り物へ。
さっき一度遊ぼうとしたが、先に別の子が入っていて断念したものだ。

アンパンマンの体内に背中部分から乗り込むスタイル、中には小さな椅子とハンドルがついている。
中に入って椅子に座りハンドルを回し、椅子から立って出てきて、また入って…を繰り返す。
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少し飽きてきたタイミングで、娘、コインの投入口を発見。
今度は投入口にコインを入れるジェスチャーを始める。

私「コイン入れたいの?」
娘「ウン!」

まあこれなら良いだろう。
娘に200円を渡し、一緒に投入口に入れる。


「出発しんこう~!」

アンパンマンの声がコックピットに鳴り響き、ガタガタと動き始める。

娘、何が起きたかわからず怖くなってコックピットから出ようとする。
折角お金入れたので、と出口に立ちそれを阻止する私。

コックピット内に響く軽快な音楽と、娘の悲鳴。
必死でなだめると、少し慣れてきたようで自らまた椅子に座りハンドルを回し始めた。

コックピット内に光る三つのボタン。
バイキンマンドキンちゃんカレーパンマン…だったかな?
とりあえずドキンちゃんを押してみる。

ドキンちゃんの声が鳴り響く。
ドキンちゃんで~す」
ドキンちゃんで~す」
娘もボタンを押す。

しかしまあ、この乗り物は動きのバリエーションが少ないな。
ハンドルの操作とも特に連動しておらず、古い扇風機のようにガタガタと左右にゆっくり動くのみ。

そもそもコンセプトもよくわからない。
アンパンマン号ならまだしも、アンパンマンは乗り物ではないし中にコックピットもない。

小さい子はこれのどこが楽しいのだろうと思いながら娘を見ると、娘もどう楽しめば良いのかわからない顔をしている。

微妙な空気が少し流れた後、音楽がぶつりと切れる。
時間切れだ。アンパンマンも善意ではなくビジネスで動いている。

ア「今日はありがとう。カードを取ってね!」

“カード取り出し口”と書かれたところから何かがのぞいている。
娘がそれを取る、メロンパンナちゃんのカードだ。

娘「ミーアチャンチャンマン(※メロンパンナちゃんとまだ言えない)だ!」
私「メロンパンナちゃんだ、やったね!」
娘「ミーアチャンチャンマンちゅうしゃけんでたね」
カード状のものは全て駐車券と言う名前だと思っているらしい。

娘、カードを持ってコックピットを出る。何かをやり遂げた顔をしている。

帰り道、ベビーシートに乗せながら聞いてみる。
私「キッズランド楽しかった?」
娘「ウン」

娘の手にはメロンパンナちゃんのカード。キッズランドを離れた後も大事そうにずっと持っていた。

楽しんでくれたようで良かった。
また連れてこよう。